マニカルニカー・ガート(火葬場 バーニングガート)

ヒンドゥー教徒たちは墓を作らない。敬虔なヒンドゥー教徒の願いは、遺灰を聖なるガンジス川に流されることである。このことから、ベナレスにはインド国内中から遺体が運ばれ、年中煙が絶えることはない。

遺体は布に覆われてガンガーで清められたのち、3時間ほどかけて焼かれていく。そして遺灰はガンガーに流されていく。
しかし、ガンジス川には灰になるまで十分に焼き尽くされていない死体が流されることもある。遺族が貧しく灰になるまで必要な薪代が払えないのが理由で、珍しい事ではない。

また、早くして死んだ子供、妊婦、特定の事故や病気で亡くなった人は火葬せず、石をくくり付けてそのままガンガーに沈めることもあるという。

このベナレスの火葬場の隣には死を待つ人の家=ムクティ・バワン(モモクシ・バハン)がある。

この建物には死ぬのを待つ人々がたくさん暮らしており、ほとんどが身寄りのないお年寄りだ。そのお年寄りたちはただただ自分の死がくるのを静かに待っているのである。

死という当たり前の現実をこれほど感じる場所や町は他にない。

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※ この写真は特別な許可を得て撮影しており、本来撮影は厳禁の場所。カメラを向けるだけでも大きなトラブルに発展することもあるので注意。

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