カイディン帝廟

フランス植民地時代の1920年から1931年までの12年がかりで建設された、12代皇帝カイディン(1885〜1925)が帝永眠する廟。

カイディン帝廟の建築で注目をしたいのがその様式である。 フランス・バロック様式で見事に装飾されながら、ベトナム建築を取り入れており、アジアの建築でありながらヨーロッパの建築を思わせる概観は特異だ。 ちなみにカイディン帝はフランス滞在が多かったため、嗜好はフランス文化寄りである。

ベトナムの皇帝は中国式の庭園を作成するのが通例となっていたが、カイディン帝は庭園を造らず、あくまで建物の概観と内装に力を注ぎこんでいる。 建築的にはヴェトナムで最も重要な建築物のひとつと評価されており、当時としては非常に珍しいコンクリート製の建造物である。

カイディン帝廟の写真